マンション用防災対策について


マンション防災対策の進めかた

1.防災マニュアル(ルール)をつくる

 

 

 マンションにおける防災活動のルールを示す防災マニュアルをつくります。

 地震災害等におけるマンション内の共助の取組みを決めることになりますので、それぞれのマンションに応じて作成することが重要です。

2.体制をつくる

例(※マンション規模などにより異なります)
例(※マンション規模などにより異なります)

 大規模な災害が発生した際には「マンション居住者の安否確認」、「初期消火」、「避難活動」、情報収集・伝達」などの防災活動が必要です。

 居住者がそれぞれバラバラに活動しても効果は低く、混乱を招く恐れがあるため居住者同士が協力して組織的に防災活動を行う必要があります。

 

 この、マンション居住者同士の協力に基づく自主的な防災活動を行う「自主防災組織」を作り、複数の自主防災組織(町内会や近隣マンションなど)を巻き込んだ「連合自主防災組織」の結成に向けて行きます。

 

 ここから細かく、災害時に必要な対策を行っていくことが基本で、「居住者名簿(要援護者名簿)」や「救助に必要となる(なりそうな)備品の購入」、「情報提供の方法」などを決めていきます。

 

 なお、区分所有者の中には自らは住居していない方もおります。マンションにおける自主防災組織の活動構成員は実際に居住している方々で、居住している区分所有者をはじめ、賃借して居住している方、テナントの方、管理員などが自主防災組織の構成員の対象です。

~自衛消防組織ではありません~

自衛消防組織とは、消防法により50人以上が居住するマンションでの結成が義務付けられており、自主防災組織とは別の組織です。


3.備品・備蓄の検討

  備品、備蓄を検討される際にまず初めに問題となるのが「お金」でしょう。ありとあらゆるものを管理組合が購入すべきなのか、個人に任せるべきなのか。

 居住者それぞれの意向も重要ですが、管理組合の資金状況も重要です。

 

  お勧めは以下のような「マンションに1つか2つで事足りる備品は管理組合として購入(共用として備蓄)」し、「各自必要となる備品は各自で対策する」方法です。

 こちらの場合には必ず、各自で用意をお願いする(組合では用意しない)リスト等を配布しましょう。

 

 また、共用備品の保管場所が無い場合は、倉庫の設置も必要となりますので設置場所について検討されることを忘れないようにしましょう。さらにマンション内に十分なスペースが取れない場合は、地域の町内会等と連携して共同で備蓄することも検討しましょう。

4.その他の防災活動

■マンション耐震性の確認

 昭和56年5月31日以前に建てられたマンションは地震に対する強度があるかどうか確認する必要があります。耐震診断を行い、結果により耐震改修を検討してください。

 地域により、補助金が受けられますので、こちらも併せて確認しましょう。

■地震保険の確認

 マンションの状態や状況(竣工年、過去修繕、立地、積立金の状況なども)また各自の考えによるため、理事会だけで加入する、しないの判断が難しいと思います。アンケートなどで意見を募られた方が良いでしょう。

  全損 半損 一部損

 契約金額の100%

(時価が限度)

契約金額の50%

(時価の50%が限度)

契約金額の5%

(時価の5%が限度)

地震等により損害を受け主要構造部(土台・柱・壁・屋根等)の損害額が時価の50%以上である損害、または消失もしくは流出した部分の湯時価面積が、その建物の延べ床面積の70%以上である損害 地震等により損害を受け主要構造部(土台・柱・壁・屋根等)の損害額が時価の20%以上50%未満である損害、または消失もしくは流出した部分の湯時価面積が、その建物の延べ床面積の20%以上70%未満である損害 地震等により損害を受け主要構造部(土台・柱・壁・屋根等)の損害額が時価の3%以上20%未満である損害、または建物が床上浸水もしくは地盤面より45cmをこえる浸水を受け損害が生じた場合で、全損・半損に至らないとき

家財

 

地震等により損害を受け、損害額がその家財の時価の80%以上である損害 地震等により損害を受け、損害額がその家財の時価の30%以上80%未満である損害 地震等により損害を受け、損害額がその家財の時価の10%以上30%未満である損害

(財務省HPより地震保険の概要)

 

※なお、BMKでは調査確認後、必要に応じて相見積を実施。お勧めなのか、あまりお勧めしないなど無料診断を行っております。

 

保険の見直し

■居住者名簿・災害時要援護者名簿の作成・更新・管理

 居住者の安否確認を行うため、必要となります。管理会社と連携し名簿を作成しましょう。

 また、居住者(家族構成)が変わっていないか、賃貸居住者等の出入、新たに災害時要援護者となった方がいないか、定期的な調査も必要となります。

 個人情報のため、保管場所に注意が必要となります。組合によっては2種類作成し、「氏名・連絡先(同居人情報も)」程度のリストは防災倉庫など災害時にすぐ出せる場所、「それ以上の情報(勤務先や緊急連絡先など)」のリストは管理員室へ保管されたりしております。

■災害時要援護者の支援のための取組み

 普段から、災害時要援護者とコミュニケーションをとり、「どのような支援が必要か」など話し合い信頼関係を深めておきます。

 

 災害時に避難を支援するため、災害時要援護者の心身の状態を把握しておくとともに、誰がどのように、どこに避難させるかなどの方法を決めましょう。

 

 支援に関する普及啓発を行うほかにも、他のマンションの事例や、関係団体などからアドバイスを受けるなど、支援の取組み促進に努めましょう。

 

 各市町村によっては、自身の情報を事前に申告すると登録を行いその情報を自治会・民生委員児童委員・消防・警察・避難支援等関係者に提供することで、要援護者の安否確認や避難支援などを受けられるようになる制度を設けています。

 制度を実施している市町村の場合は、要援護者へ登録をお願いすることも効果的です。

■防災訓練や防災セミナーの開催

 定期的(年1回以上)な防災訓練を実施します。はじめは参加者も少なく、「意味が無いのではないか」と思われるかもしれませんが、同時に管理会社へアドバイスを求め、交流を深めましょう。

(専門家を招いたセミナーの開催や、災害時を想定した炊き出しの実施、小さいお子様が多いマンションでは起震車を呼ぶなど効果的)

 

 さらに、災害時要援護者名簿や居住者名簿の更新などを同時に行うと、理事役員が変わっても忘れずに実施することができるようになります。

■防災意識の啓発

 いつ起こるのかも分からない災害に対し、臨機応変に対応できるよう日頃の防災訓練や防災に対するお知らせなど、居住者の防災意識を高く保つことが大切です。